<審査員>
本コンテストでは、プロジェクションマッピングの本質である「対象物と映像の関係性」が最も重要な評価軸となりました。特に、対象物の形状や特徴をどの程度活かし、映像と一体化した表現ができているかが、作品の完成度を大きく左右していました。高得点を獲得した作品では、牛乳パックやごみ箱といった身近な素材の立体性を巧みに取り入れ、それ自体を演出の一部として機能させることで、単なる映像投影にとどまらない魅力的な表現が実現されていました。
また、「何を伝えたいのか」というテーマの明確さも重要な評価ポイントとなりました。特に受賞作品においては、学校で学んだ内容をベースにしたシンプルで分かりやすいテーマが設定されており、映像表現と説明内容が一致していることで、観る側に意図がしっかりと伝わる構成となっていました。
今回の取り組みを通じて、教育現場におけるプロジェクションマッピングの可能性が広がり、継続的な実践によるさらなる表現の発展が期待されます。
EPSON EB-L210W
ビジネスプロジェクター 3台
金メダル+賞状 贈呈
茨城県古河市立諸川小学校
5年3組 2班
作品名
「ポイ捨てしないでなるべく分別しよう!」
●ストーリー
映像は、3部構成にしました。
茨城県古河市立諸川小学校、柳田校長先生・担当教諭の中村先生・5年3組 2班の生徒の方々に受賞インタビューを行いました。
今回の作品は、SDGsをテーマにした総合学習の中で制作されたプロジェクションマッピングです。テーマは、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」。児童たちは、「分別やリサイクルの大切さを伝えたい」という思いをもとに、この作品を企画しました。
インタビューでは、「見る人が楽しみながら分別について考えられるようにしたかった」と、制作のねらいを話してくれました。作品にはヒーローが登場し、分別をしていない子どもにリサイクルの大切さを伝えるストーリーが描かれています。また、ゲームの「ログイン中」の画面をイメージした演出を取り入れるなど、見る人に親しみを持ってもらえるよう工夫しました。
見どころの一つは、映像と実物を組み合わせた演出です。映像の中のペットボトルが、まるで実際のゴミ箱に入るように見える仕掛けによって、「分別する」という行動をわかりやすく表現しています。
制作では、「映像とゴミ箱の位置を合わせるのが難しかった」と、苦労した点も教えてくれました。それでも、何度も調整を重ねながら、納得のいく作品に仕上げていきました。
「作品を見た人に、分別をしっかりしてゴミを捨てようと思ってもらえたらうれしいです」。そんな言葉からは、学んだことを自分たちなりの表現で伝えたいという、児童たちのまっすぐな思いが伝わってきました。
今回のコンテストへの参加は、5年生のSDGs学習をさらに深める取り組みとして始まりました。制作期間は約2か月、総合的な学習の時間にて行いました。児童たちはグループに分かれ、企画、素材づくり、構成、組み立てなど、それぞれの役割を分担しながら作品づくりを進めました。
担当教員によると、制作の過程では多くの試行錯誤があったといいます。「最初は、どう表現したらよいのか分からず、悩む場面も多かったようです」と振り返ってくれました。
それでも子どもたちは、話し合いを重ねながら「自分たちは何を伝えたいのか」を考え続けました。そうした積み重ねの中で、少しずつ作品の形が見えてきました。
特に大きく伸びたのは、“何を伝えるか”を考える企画力です。また、グループで一つの作品をつくり上げる中で、自然とチームワークやコミュニケーション力も育まれていきました。
児童にとって今回の制作は、自分たちの考えを形にし、人に伝える貴重な経験となりました。完成したときの達成感は大きく、学びを実感する機会にもなりました。
学校では、「子どもたちが生き生きと活躍できる児童の育成」を目標に、ICT教育やプログラミング教育に取り組んでいます。一人一台端末を活用し、授業での意見交換や振り返りなど、日常的な学習の中でICTを取り入れています。
また、総合的な学習の時間を中心に、子どもたちが自分の考えを形にし、表現する学びを大切にしています。プログラミング教育においても、論理的思考を育てるだけでなく、試行錯誤を重ねながら課題に向き合う姿勢を重視しています。
今回のプロジェクションマッピング制作も、そうした学びの一環として取り組まれたものです。今後は、授業参観や学校行事など、人に見てもらう場での活用に加え、国語など他教科と組み合わせた展開も期待されています。
今回の取材を通して印象に残ったのは、子どもたちが自分たちで考え、企画し、表現していたことです。ICTやプログラミングはあくまで手段ですが、それを通して「何を伝えたいのか」を真剣に考える姿はとてもいきいきとしていました。学びを形にし、人に伝える経験が、子どもたちの大きな成長につながっていることを感じた取り組みでした。
EPSON EB-L210W
ビジネスプロジェクター 2台
銀メダル+賞状 贈呈
愛知県岡崎市立根石小学校
チーム名:6年梅組4班
作品名
「牛乳の廃棄」
●ストーリー
学校の給⾷で⽜乳が多く残され、廃棄されている現状に問題意識を持ったことから制作しました。少しでも⽜乳を飲んでほしいという願いを込めて、「学校の⽜乳モンスター」をプログラミングで表現しました。
モンスターは⽜乳の気持ちを代弁し、「飲んでほしい」というメッセージを楽しく伝えます。⾊や動きに意味を持たせ、⾒る⼈が⽜乳の声を感じ取れるよう⼯夫しました。
この動画がきっかけで、⽜乳を残す⼈が減ってくれると嬉しいと思っています。
EPSON EB-L210W
ビジネスプロジェクター 1台
銅メダル+賞状 贈呈
愛知県岡崎市立根石小学校
チーム名:6年梅組2班
作品名
「掃除道具箱をきれいに使おう!」
●ストーリー
学校の掃除道具箱が乱雑な状態になっていることに気づき、「もっと気持ちよく使える環境にしたい」という思いからこの動画を制作しました。掃除道具の視点に⽴ち、その気持ちを⾊や動きで表現し、整理整頓の⼤切さを楽しく伝えています。
プログラミングを活⽤して、⾒る⼈が道具の声を感じ取れるよう⼯夫しました。この動画がきっかけとなり、掃除道具箱がきれいに整うことを願っています。
愛知県岡崎市立根石小学校、稲垣校長先生・担当教諭の加藤先生・6年梅組の生徒の方々に受賞インタビューを行いました。
今回の作品は、児童たちが学校生活の中で感じた課題をもとに制作されたプロジェクションマッピングです。テーマになったのは、給食における食品ロスや掃除道具の使い方など、日頃の学校生活の中にある身近な課題です。児童たちは、「学校をより良くしたい」という思いを出発点に、作品の企画を考えました。
インタビューでは、「全校のみんなにわかりやすく伝えたい」という思いを話してくれました。作品には、牛乳パックで作ったモンスターが登場し、残量によって表情が変化することで、食品ロスの問題を表現しています。また、掃除道具箱に感情を持たせるなど、低学年の児童にも伝わりやすいよう工夫された作品もありました。
音声やイラスト、動きのある演出を取り入れたことも、今回の作品の特徴です。見る人が直感的に内容を理解できるよう、構成や見せ方にも工夫が重ねられていました。児童たちは、身近な問題を自分たちなりの方法で表現し、相手に伝えることに挑戦しました。
「どうすれば伝わるか」を考えながら制作を進めた経験は、児童たちにとって大きな学びにつながりました。
今回の取り組みは、総合的な学習の時間の中で行われました。制作期間は約1か月です。児童たちはグループに分かれ、それぞれの役割を分担しながら作品づくりを進めていきました。
制作の初期段階では、「プログラミングは難しそう」と感じる児童も多く見られました。しかし、実際にアプリを使っていく中で、プログラミングが単なる操作ではなく、「自分たちの思いを伝えるためのツール」であることに気づいていきました。
作品づくりの過程では、試行錯誤を重ねながら表現を工夫する姿が多く見られました。相手にわかりやすく伝えるにはどうすればよいかを考えながら取り組む中で、児童たちの主体的な姿勢も育まれていきました。
また、グループで意見を出し合い、一つの作品を形にしていく経験は、達成感のある学びにもつながりました。仲間と協力しながら考えを深め、完成までやり遂げたことは、児童たちにとって大きな自信になったことと思います。
学校では、「子どもが輝く学校」を目標に、ICTやプログラミングを活用した学びを進めています。一人一台端末を日常的に活用しながら、児童が自分の考えを形にし、表現する学習を大切にしています。
プログラミング教育においても、知識や技能の習得だけでなく、試行錯誤しながら課題に向き合う力や、仲間と協力して学ぶ姿勢を重視しています。今回の取り組みも、そうした学校の教育方針の中で実践されたものです。
今後は、学校行事や発表の場での活用に加え、他教科との連携も期待されています。今回の実践は、児童が自ら考え、表現し、伝える力を育む学びの可能性を感じさせる取り組みとなりました。
「プログラマッピング」は、プロジェクションマッピングの作品作りを通して子供たちの想像力と創造力を引き出します。
プログラミング的思考を育むだけでなく、プロジェクションマッピング作品を作る過程で、児童生徒がグループ活動で話すため、協働的な学びを実現することができます。
また、保護者や地域の方に作品を発表することもできます。